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アニメコラム

アニメーターになるには?資格は必要?一般的なルートや必要なスキルとあわせて解説

アニメーターになるには?資格は必要?一般的なルートや必要なスキルとあわせて解説

アニメ制作ならではのお仕事・アニメーター。

アニメーターは、キャラクターに「命」を吹き込み生き生きと動かすことが必要とされていますので、一枚絵を描くことより動きのある絵を描くことが好きな人に向いていると言えます。

またアニメーターになるには想像力だけでなく、忍耐等さまざまなものが必要です。 それではアニメーターという技術・知識・経験が必要な仕事に就くためには、どうすれば良いのでしょうか。

アニメーターになるための方法、仕事内容、給料、なるためのルート、資格や試験、必要なスキル・才能、アニメ業界の現状、就職活動等について紹介していきます。

アニメーターの仕事内容

アニメーターの仕事は主に「作画」で、「作画」の中でも「原画」「動画」の二つに大きく分けることができます。ここではそれぞれの仕事について説明していきます。

原画

原画作業を担当する者を原画マンと呼びます。

まず、絵コンテと呼ばれる物語全体の設計図を元に「レイアウト」を描きます。
レイアウトはそのカットの基本を構成する大切な工程です。絵コンテに沿って画面構成をすると、キャラクターの配置や全体のバランスがこの段階で決まります。カメラワークや背景用の原図、キャラクターの動き(ラフ原画)等もつくります。

また、レイアウトに監督陣からの修正が入った場合、その修正を元に「原画(第二原画)」を描きます。(修正が入らない場合もあります。)

「原画(第二原画)」は次の工程の「動画」にカット内容等が伝わるように指示をいれて描いていきます。

動画

動画作業を担当する者を動画マンと呼びます。

原画と原画の間を埋める絵を描きます。また原画の線を整った線にする為にクリーンナップ(清書)も行います。原画マンが出した指示に従って必要な絵を描き、自然な動きになるようにしていきます。

一般的に新人アニメーターは動画を担当し、動画の仕事を通してキャラの演技・タイミングの取り方を学びます。アニメーションの原理を理解し、芝居に対しての力量が認められれば、原画を任せられます。ただ線を引く・原画の間の絵を描くという考え方でいると、アニメーション原理の理解がなかなかできないので動画マンのころから研究・探求することを忘れてはいけません。

アニメーターの平均収入・年収

厚生労働省によると、アニメーターの平均年収は462万円。ハローワークの求人賃金(月額)は24.3万円とされています。(2025年5月時点)

参考:アニメーター(職業情報提供サイトjob tag|厚生労働省)

しかしアニメーターの給料は、アニメ制作会社やプロダクションに雇用されて働く場合と、フリーランスで制作会社に所属という形で働くのではその形態が大きく変わってきます。雇用されて働く場合、給料は普通のサラリーマンと同じく固定給として支給されますが、フリーランスの場合には給料は出来高制になります。描いた分だけお金がもらえるものの、一枚の原画を描くのにもそれなりの時間がかかるため、なかなか満足に稼ぐことができない人も多いです。

とはいえフリーランスのアニメーターの中には、年収1,000万円以上を稼いでいる人もいます。安定した稼ぎを求めるか、より高収入をめざすかによって働き方も変わってくることでしょう。

アニメーターになるには?一般的な3つのルート

アニメーターになるには?一般的な3つのルート

アニメーターになるためのルートは、一般的に3つです。それぞれ詳しくご紹介します。

専門学校からめざす

アニメーション制作の専門的な知識や技術を学べる専門学校を経てスキルを身につけ、アニメーターとして就職をめざすルートです。

  • 短期間で効率的に即戦力レベルのスキルを習得できる
  • 実践的な授業・講義が多い
  • 就職先の紹介をはじめとした就職支援が充実している
等のメリットがあります。絶対にアニメーターになりたいという強い志を持つ方にお勧めのルートです。

大学からめざす

美術大学を卒業してアニメーターとしての就職をめざすルートです。
  • 一般教養をはじめとした幅広い学問に触れられる
  • 大卒の資格を取得でき将来の選択肢が広がる
等のメリットがあります。アニメーター以外にもめざしたい道があり、将来に迷っている方にお勧めのルートです。

独学でめざす

独学で知識と技術を身につけ、アニメーターとしての就職をめざすルートです。
  • 費用面の負担が少ない
  • 他分野の学校・大学に通いながらアニメーターをめざせる

等のメリットがあります。専門学校や大学に通うことが難しい方や、美術系以外の専門学校・大学に通いたい方にお勧めのルートですが、上述した二つのルートと比較するとハードルはかなり高めです。

アニメーターに資格や経験は必要?

アニメーターになるために必要な資格や学歴はありません。アニメ制作会社の採用条件でも、資格や学歴が問われることはほとんどありません。

また実務経験等の条件もほとんどなく、アニメーターを募集している制作会社やプロダクションの募集要項には「未経験者可」と記載されていることが多いです。実際アニメーターとして採用されている人には、アニメーター専門学校を卒業したばかりで現場経験がない人もたくさんいます。

資格や経験よりも画力の有無が重視されるのがアニメーターという仕事です。就職活動の際には「自分には水準以上の画力がある」ということをアピールすることが効果的でしょう。

アニメーターに必要なスキル

ここからは、アニメーターに必要なスキルと才能を詳しく見ていきましょう。まずはアニメーターに必要なスキルから解説します。

なお、以下の記事でもアニメーターに必要なスキルについて解説しているので合わせてご覧ください。

画力

前述の通りアニメーターは画力が重視される仕事です。プロとして通用する程度の優れた画力は、アニメーターに不可欠なスキルと言えるでしょう。

もちろん、単に絵が上手なだけでは生き残れません。視聴者を魅了するテクニックや、スムーズな動きを追求するための観察眼や知識等もあわせて身につけておく必要があります。

専門技術(デッサン・トレース等)

絵に深みや奥行きを出すために大事なのがデッサンやトレース等の専門技術です。特にデッサンは、キャラクターの微妙な表情や動きを描き分け、個性を演出するためにも重要なスキル。アニメーターとしての活躍をめざすなら、画力とあわせて身につけておく必要があります。

作業スピード

一般的に仕事では、決められた時間内で一定量のタスクをこなすことが求められます。アニメーターの場合は作品に合わせて必要な枚数の絵を仕上げなければなりません。クオリティを維持しながら納期も守らなければならず、迅速に作業をこなすスキルが必要です。

忍耐力

アニメーターは比較的忙しい職業で、場合によっては残業や休日出勤をすることがあります。このためアニメに対する情熱と、厳しいスケジュールにも耐えられる忍耐力が必要です。

アニメーターに必要な才能

続いてアニメーターに必要な才能を詳しく解説します。以下の記事とあわせてご覧ください。

キャラクターを動かす才能

アニメは一枚絵と違い、キャラクターを動かすことで視聴者を楽しませるコンテンツです。このためキャラクターを動かす才能は、アニメーターにとって非常に重要と言えるでしょう。

自然な動きをつけるのは大前提で、作品によっては躍動感のある動きや繊細な動きを追求することもあります。このようにキャラクターの魅力を立体的に伝える動きを与えられる才能が、アニメーターには求められるのです。

探求し続ける才能

アニメーターとして仕事をするには、絵に関する知識や技術に加えて映像や演出の知識・技術も必要になります。このためアニメーターは、さまざまな分野に興味を持ち、探求し続ける才能も求められます。

画面構成の才能

アニメは「画面の中」という限られた範囲内で、キャラクターを魅力的に見せなければなりません。キャラクターの魅力が伝わる画面構成やレイアウトの才能は、現場で活躍するうえで必要不可欠です。

描き続ける才能

アニメーターは、長い下積み時代を経てようやく一人前の仕事を任せてもらえるようになります。自らが成長するまで挫折せず、向上心を持って描き続ける才能は、上をめざす人ほど大切です。

アドバイスを受け入れる才能

アニメ制作には多くの人が関わります。制作を進める中で、原画や動画に修正依頼が入ることもあるでしょう。修正を頼まれた時、アドバイスを反映しながら柔軟に対応する才能が、チームでアニメをつくるにあたって必要です。

アニメ業界の現状と将来性

日本のアニメが世界で認められる一方で、制作費が増えることはほとんどありません。 アニメは実写映像よりも手間や制作人数がかかるため同じ制作費でも一人あたりの報酬額が少ないのです。そのため人件費の低い海外(中国や韓国等)にアニメーターの仕事を依頼することが当たり前となってきており、その結果、日本国内のアニメーターが育っていないという現状が生まれています。

しかし、近年は制作会社が若手アニメーター向けにアニメ塾を開催したり、固定給を支給することで離職を防ぐ等、若手育成に力を注いでいる会社も増えています。

また最近ではCGを駆使したアニメ制作が注目されており、実際に日本でもCGを使用したアニメがシリーズ作品をはじめ劇場作品も制作されています。

これからCGアニメがどのような発展を遂げていくかにもよりますが、それによってアニメーターの仕事内容も変化していくかもしれません。

しかし、アニメーターの表現ツールが紙と鉛筆からデジタルツールへと変化しても、アニメーションの原理を習得し、より豊かな表現力者になることを目標とすることで、時代の変化にも対応できるはずです。

アニメーターになるための就職活動について

アニメーターとして仕事をするためには、アニメ制作会社やプロダクションに就職するのが一般的です。

アニメ制作会社への就職活動をする際には、ポートフォリオの提出が必須になります。そのため、アニメ制作会社への就職活動は自分が満足できるポートフォリオを制作することから始まります。

アニメ制作会社ごとにポートフォリオの規定も違ってくるため、必ず募集要項を見て確認するようにしましょう。ポートフォリオを履歴書とともに提出し、書類選考を通過すれば面接に進むことができるというのが一般的です。

書類選考を通過できるようなポートフォリオを制作するためには、単純な画力だけでなく画面構成力やアニメーションの原理等の理解も必要です。

そういった専門知識を学ぶのには、専門学校が適しています。アニメーター専門学校は即戦力として活躍できる人材を育てることに特化しているので、アニメ制作会社が必要としている人材として成長しやすいのです。

また専門学校には制作会社から説明会のお知らせ等が来ることも多いので、就職先を見つけやすいという点でもメリットがあります。

まとめ

まとめ

アニメーターとして就職するためには質の高いポートフォリオ・即戦力になれる技術や知識が必要です。またコツコツと一人で絵を描き続ける忍耐力も持たなくてはいけません。 アニメーターは決して楽な仕事ではありませんが、作品が出来上がりテレビ等で放映された時の感動はとても大きなものになるでしょう。

専門学校デジタルアーツ東京は、現役プロによる実践的な技術指導を行うとともに、少人数クラスによる担任制のメリットを活かし個々の希望やスキルに合わせ就職先を斡旋しています。さらにアニメ業界をより深く理解するために、スタジオ見学やOB/OG訪問も実施しています。

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