アイビスペイントの使い方とツールを紹介。アプリをもっと活用したい方へ
アイビスペイントは基本無料で利用できるイラスト作成アプリの1つで、本格的な機能が備わっていることから多くの方に愛用されています。
この記事ではそんなアイビスペイントの使い方とツールをご紹介します。アイビスペイントをインストールして何となく使っているけど、もっと活用したい。そんな方はぜひチェックしてください。
アイビスペイントの基本的な使い方
始めに、新規でキャンバスを作成してからイラストを保存するまで、アイビスペイントの基本的な使い方をご紹介します。
新規キャンバスの作成方法
イラストを作成する際は、まず新規キャンバスを作成します。
アプリを開くと「マイギャラリー」のボタンがあるのでクリックしてください。その後、「+」マークをクリックし、キャンバスサイズを決めてください。
キャンバスを閉じる方法
キャンバスを閉じる時は、画面右下にある「←」をクリックし、「マイギャラリーに戻る」を選択します。なお、作成中のイラストは自動で保存されます。
デバイスへのイラストの保存方法
イラストをデバイスに保存する方法は、PNGで保存する場合とそれ以外で保存する場合で異なります。
PNGで保存する場合
「←」から、「PNG保存」もしくは「透過PNG保存」を選択します。
PNG以外で保存する場合
「←」からマイギャラリーに戻ります。その後、共有ボタンから任意の保存形式を選択します。もしくはJPEGやMP4の場合、「…」ボタンからも保存可能です。
クラウド同期の方法
アイビスペイントでは、クラウド同期を行うことで端末が変わっても作品を編集することができます。
同期はアカウントを作成してログインするだけで自動的に開始されます。外出先で作品を編集したい方はもちろん、端末の破損や紛失、機種変更に備えたい方も実施しておくと良いでしょう。
アイビスペイントのツール・機能一覧
アイビスペイントにはさまざまなツールや機能が用意されています。ここではアイビスペイントに実装されているツールや機能の役割と、簡単な使い方をご紹介します。
ブラシツール
キャンバスに絵を描くための、いわゆる「ペン」の役割をするツールです。Gペン、エアブラシ等の種類が豊富で、太さ(ブラシサイズ)や不透明度等を変更できます。線画を描く時、塗りをする時等に使い分けましょう。
消しゴムツール
描画した部分を消すためのツールです。こちらも複数の種類があり、サイズや不透明度の変更が可能です。
ジェスチャー
スマートフォンやiPad等、タッチ画面が搭載されている機器で使用する機能です。画面に指で触れるだけで以下の操作ができます。
- キャンバスの移動(二本指を添えて動かす)
- キャンバスの拡大(添えた二本指の間隔を広げる)※
- キャンバスの縮小(添えた二本指の間隔を狭める)※
- 1つ前の工程に戻る(二本指でタップ)
- 戻した工程を元に戻す(三本指でタップ)
- スポイト(画面長押し)
※スマートフォンの操作と同様
ジェスチャー機能を活用すれば、イラスト作成の効率が格段に上がります。
カラーウィンドウ
描画色を変更するための機能です。「カラーパレット」「カラーサークル(RGB)」「カラーモデル(HSB)」の3種類のツールに細分化でき、色の変更・選択方法がそれぞれ異なります。
カラーパレット
デフォルトの色一覧から素早く任意の色を選べます。新たに色を追加したり、既存の色を変更したりすることも可能です。
カラーサークル(RGB)
円形とひし形のグラフィック上でつまみを動かし、直感的に色を調整できます。赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)のスライダーを調整して色を変更することも可能です。
カラーモデル(HSB)
円形とひし形のグラフィック上でつまみを動かし、直感的に色を調整できます。その他、こちらは色相(Hue)、彩度(Saturation)、明度(Brightness)のスライダーを調整して色を変更することが可能です。
塗りつぶしツール
線で囲まれている範囲や、選択した範囲に色を塗ったり、逆に消したりできるツールです。広範囲の色を一気に変えたい時に役立ちます。
なお、線が閉じていないと色がはみ出してしまうことがあるため、その場合は「すき間認識」をオンにしてみてください。
スポイトツール
キャンバスに描画されている部分の色を取得できるツールです。作業中のレイヤーからそのまま色を取得できる「作業レイヤー」を参照するやり方と、現在キャンバスに表示されている色をそのまま取得できる「キャンバス」を参照するやり方があります。場合によって使い分けましょう。
投げ縄ツール
任意の範囲を囲むことで、その範囲内だけを編集したり、切り抜いたりできます。また投げ縄ツールで範囲を選択した後、「移動変形」ツールへと変更することで範囲内の描画部分のみを移動・変形(拡大・縮小等)させることも可能です。
ぼかしツール
描画されている部分をぼかすためのツールです。ブラシツールや消しゴムツールと同様にさまざまな種類があり、サイズや不透明度の変更も可能です。
定規ツール
直線や円を描くためのガイドを作成できるツールです。平行線や同心円、集中線等を簡単かつ綺麗に描くことができます。
対称定規
ガイドに沿って左右対称の描画や、規則的な描画ができるツールです。「線対称定規」「万華鏡定規」「回転対称定規」「配列定規」「パース配列定規」等の種類があります。
手ぶれ補正ツール
描画時の手ぶれを補正してくれるツールです。自分に合った強さの補正をかけることで、綺麗な線を描きやすくなります。
描画ツール
定規を使わず、四角形や円、直線等を描くためのツールです。作成した図形の内部を任意の色で塗りつぶすことも可能です。
自動選択ツール
描画されている線に沿って自動で範囲を選択してくれるツールです。始めに自動選択ツールで広い部分を選択し、その後投げ縄ツールでこまかな調整をする等の使い分けをしましょう。
塗りつぶしツールと同様に線が閉じていないと選択範囲がはみ出してしまうことがあるため、その場合は「すき間認識」をオンにしてみてください。
アイビスペイントのレイヤーウィンドウの使い方
アナログにはないイラスト作成アプリの強みの1つが「レイヤー」機能です。レイヤー機能を使いこなせば効率的に美しいイラストを作成できます。
アイビスペイントでもレイヤー機能を使用することが可能です。以下ではアイビスペイントのレイヤー機能(レイヤーウィンドウ)の使い方をご紹介します。
レイヤーを追加する
レイヤーウィンドウの「+」マークをクリックすると、新規のレイヤーを追加することができます。また、2枚のレイヤーが重なっているようなアイコンの「+」マークは、フォルダの追加やベクターレイヤーの追加、レイヤーの複製等、特殊なレイヤー追加を行えます。
クリッピングする
クリッピングは、下のレイヤーに描画されている範囲からはみ出さないように作画できる機能です。レイヤーウィンドウの下にある折れた下矢印マークをクリックすると、クリッピングすることができます。
ブレンドモードを選択する
ブレンドモードは、各レイヤーにさまざまな効果をつけられる機能です。レイヤーウィンドウにある「普通」のプルダウンメニューを選択することでモードを変更できます。
ブレンドモードを使い分けることで、例えば色の明暗やハイライト、色調を調整することが可能です。
フォルダにまとめる
レイヤーウィンドウでフォルダを追加することで、レイヤーをまとめることが可能です。まとめたレイヤーは一括で表示・非表示を変更したり、不透明度を調整したりできます。
フォルダに格納されているレイヤーは、一覧において通常よりも右寄りに表示されます。
まとめ
この記事ではアイビスペイントの使い方とツールを紹介しました。アイビスペイントを活用すれば、効率的に完成度の高いイラストを作成できます。今まで使い方やツールの役割が分からなかった方は、本記事を参考に改めて使ってみてください。
使い勝手の良いアプリとは言え、最終的にイラストの出来を左右するのは自分自身のスキルです。イラストの作成に必要な知識や技術を磨くことも大切になります。独学でイラストを描いているという方は、専門学校デジタルアーツ東京で基礎を勉強することで大きな成長が見込めます。ぜひご検討ください。