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アニメコラム

アニメのデジタルペインターになるには

アニメのデジタルペインターになるには

アニメーション大国の日本では、毎年数多くのアニメーションが生まれています。

子どもの頃からアニメーションに親しみ、「将来アニメーションに関わる仕事がしたい」と思う人もいるのではないでしょうか?

今回の記事では、アニメーションの雰囲気を左右する彩色の仕事、デジタルペインターについて紹介していきます。

「デジタルペインターになるにはどうすれば良いのだろう?」と悩んでいる人はぜひご一読くださいね。

デジタルペインターの仕事内容

デジタルペインターは、アニメーターが描いた線画に色をつける仕事を担っています。

色彩は作品のイメージを決める、アニメーション制作において大切な部分です。

デジタルペインターと呼ばれるのは、名前の通りデジタル化が進んで以降の話。

かつてはセルと呼ばれる透明なシートに線を描き、一つ一つ絵筆を使って塗料で彩色していました。

1990年代からデジタル化が進むと、専用ソフトを用いて下絵をデジタルデータ化し、パソコン上で色づけするようになりました。

作業の効率化が進んだだけでなく、セルアニメーションではできない特殊効果も入れられるようになっています。

背景のぼかし効果やエアブラシ効果等、さまざまな表現方法が登場し、アニメーションの幅を広げています。

デジタルペインターは指示通りの色を塗るので、ソフトの使い方を学べば、誰でもできる仕事です。

では、デジタルペインターになるには具体的にどうすれば良いのでしょうか?

デジタルペインターになる道のり

デジタルペインターになる道のり

「デジタルペインターになるには資格が必要なのでは?」と思われるかもしれませんが、実際は違います。

デジタルペインターに必要な資格・試験はないため、高校を卒業してアニメーション制作会社に就職する人もいます。

ただ、彩色の技術や彩色専用ソフトの使い方を知らなければ仕事ができないので、専門学校や美術系の大学・短大に入学し、アニメーション制作会社に就職するのが一般的です。

彩色専用ソフトは3万円台と比較的手に取りやすい値段なので、個人で購入して勉強する人もいます。

独学は費用が安く抑えられる一方、学習の継続が難しかったり、分からないことが出た時に解決しにくかったりするのがデメリットです。

その点、専門学校や大学に通うと、カリキュラムに沿って効率的に学習を進めていけるのがメリット。

ただし、学校に通っていることに安心してしまい、学習スタイルが受け身になってしまうデメリットもあります。

独学・進学のどちらにせよ、大切なのはデジタルペインターになりたいという気持ちと前向きに学ぶ姿勢が大切です。

必要なスキル

デジタルペインターには、指示通りに彩色する正確性、何枚もの線画を彩色する忍耐力が求められます。

デジタル化が進んだとはいえ、デジタルペインターの仕事は1枚1枚の線画を彩色していくこと。

1話30分のアニメーションをつくり上げるために必要な作画枚数は、3千〜5千枚程度になります。

1クール12〜13話のアニメーションだとしたら、3万6千〜6万5千枚もの線画を彩色していく必要があるのです。

デジタルペインターの先には、配色を決める色彩設計の仕事もあるので、配色技法を学び、色彩に関する知識やスキルを学んでおくのも良いでしょう。

デジタルペインターに向いている人

デジタルペインターに向いているのは、アニメーション制作や色彩へのこだわりがある人です。

またミスなく正確に仕事をこなせる人、根気のいる作業を忍耐強くこなせる人も向いていると言えます。

どんな仕事にも締め切りはあるので、期日までにきちんと仕事を仕上げる責任感がある人も、デジタルペインターに向いていますね。

ほとんどの仕事に共通する点では、一緒に仕事をするスタッフ達との円滑に仕事を進めるコミュニケーション能力も必要になるでしょう。

デジタルペインターのキャリア

デジタルペインターのキャリア

デジタルペインターは、色指定や検査、色彩設定の順にキャリアアップしていくのが一般的です。

デジタルペインターの先にある仕事では、いったいどんなことをするのでしょうか?

色指定・検査

色指定・検査とは、配色の総合責任者である色彩設計が決めた配色をもとに、最終的な仕上げを行う仕事です。

シーンごとの天気や時間帯、キャラクターの心情によって適切な色を決めていきます。

彩色が終わったら、指定の色で塗られているか、指定の箇所にすべて彩色されているか等をこまかく検査するのも仕事です。

もしもミスがあったらやり直しを行い、最終的に仕上がったものを撮影スタッフに渡します。

色彩設計

色彩設計とは、キャラクターの髪や顔、服等の配色の決定権を持つ仕事です。

アニメーションは色彩によって雰囲気が変わるため、物語の世界観や監督の意図に合わせて、ぴったりの色を決めていく力が求められます。

デジタルペインターと同様に必要な資格・試験はありませんが、配色を自ら決めていくため、色に関する知識が不可欠です。

まとめ

今回はデジタルペインターの仕事内容や道のり、キャリアアップした先の仕事内容等をご紹介しました。

デジタルペインターはアニメーション制作に欠かせない仕事です。

「色へのこだわりがある」「アニメーションに関わる仕事がしたい」と考えている人は、デジタルペインターをめざしてみませんか?

デジタルアーツ東京のアニメ学科では、デジタルペインターに必要な知識・技能が身につけられます。

進路に迷っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。