イラストを描くために必要な道具とは?
イラストを描くために必要な道具と聞くと、鉛筆や消しゴム、画用紙や絵の具等を思い浮かべますよね。
アナログでイラストを描くのであれば上記の道具はもちろん必要ですが、紙や絵の具等にもさまざまな種類があります。
デジタルでイラストを描くのであればパソコンはもちろん、ペンタブや液晶タブレット、必要であればスキャナ等の道具が必要です。
そこで今回は、『イラストを描くために必要な道具』について解説します。
イラストに必要な道具を揃える前に決めておくべきこと
イラストで使う道具を揃える前に、以下の3点を決めておくべきです。
- デジタルでイラストを描くのかアナログでイラストを描くのか
- 趣味なのか仕事のスキルアップなのか
- 予算
これらを決めておけば、無駄な出費をせず必要なものだけをピンポイントで揃えることができます。
まずは、道具を揃える前に決めておくべきことを確認しましょう。
アナログかデジタルか
大前提として、自分がアナログイラストを描きたいのかデジタルイラストを描きたいのかで揃える道具は全く違うものになります。
アナログイラストであれば、紙やペンはもちろん、ミリペン、アルコールマーカー等、必要な道具は多くなります。
他にも同じペンでも太さの違うペン、似ているけどちょっとだけ違う色のアルコールマーカー等、揃えようと思うときりがない程、種類があるので道具の保管場所の確保も必要です。
それに比べ、デジタルイラストに必要な道具はパソコンとペンタブ、イラストソフトの三つだけです。
パソコンのOSはMacでもWindowsでもどちらでも問題ありません。
使い慣れているOSを選びましょう。
趣味なのか仕事のスキルとして身につけたいのか
趣味でイラストを描きたいのか、仕事のスキルアップとしてイラストを描きたいのかでも、揃えるべき道具は異なります。
趣味の範囲であれば、小学校でも使われる水彩絵の具やアルコールマーカーであれば色数の少ないセットでも十分です。
デジタルイラストでも趣味の範囲で描きたいのであれば、無料のイラストソフトと画面のついていないペンタブで良いでしょう。
しかし、仕事のスキルとして道具を揃えるのであれば、アナログなら水彩絵の具はイギリスのメーカーのウィンザー&ニュートンやドイツのメーカーのシュミンケホラダム等の本格的なものを揃えた方が後々困らなくて済みます。
アルコールマーカーも、色数の多いものを揃えておくとイラストの表現の幅が広がります。
デジタルであれば、有料のイラストソフトに液晶タブレットや性能の良いペンタブを揃えておけば、仕事につながるスキルが手に入る環境が整います。
また、パソコンはメモリ容量の大きなものを使うと動作が重くなることも防げるでしょう。
予算
予算に関しては、アナログかデジタルか、趣味か仕事かでも変わります。
アナログで趣味の場合、およそ1万円から。
アナログで仕事のスキルアップをめざす場合は、およそ4万円からが目安です。
デジタルで趣味の場合も、およそ1万円です。
デジタルで仕事のスキルアップをめざす場合はおよそ20万円ですが、購入するペンタブやパソコンによって値段は大きく変わります。
アナログのイラストを描くために必要な道具
アナログイラストを描くためには、紙や鉛筆、消しゴムをはじめ、色を塗るための絵の具やアルコールマーカーが必要になります。
紙や絵の具にも種類があるので、一つずつ見ていきましょう。
イラストに適した紙
アナログで描くイラストにも種類があり、それぞれに適した紙があります。
例えば、水彩画なら水彩紙が適しています。
水彩紙は荒目・中目・細目等の種類があり、荒目になる程、紙表面の凹凸が目立ちます。
水彩紙は画用紙と比べると、絵の具を塗っても紙が毛羽立たないので滑らかにイラストを描くことができます。
アルコールマーカーでイラストを描く際には、スケッチブック等の画用紙を使用すると良いでしょう。
インクの馴染みがとても良いので、アルコールマーカーを使用する際は画用紙がお勧めです。
色鉛筆画やアクリル絵の具を使う際は、ケント紙がお勧めです。
ケント紙は表面がつるつるしているので滑らかにイラストを描くことができます。
水彩画にもケント紙は使えますが、ケント紙は水に弱いので、あらかじめケント紙は水貼りをする必要があります。
イラストに適した鉛筆や消しゴム
鉛筆の濃さは全17種類あります。
一番濃いものが9B、一番薄いものが9Hです。
すべての濃さの鉛筆を購入する必要はありませんが、2BからHまでの濃さの鉛筆を揃えておくと色の濃淡の描き分けにも使えるので持っておくと良いでしょう。
消しゴムは使いやすく消しやすいものであれば何を使っても良いですが、紙によっては消しゴムを使った後に毛羽だってしまうものもあります。
消しゴムを使う際は紙の性質を理解しておきましょう。
色塗りに適した絵の具やコピック
アナログイラストを描く際の絵の具やペンは、水彩絵の具、アクリル絵の具、コピック(アルコールマーカー)があります。
水彩絵の具の中でも透明水彩は、重ね塗りをしても下の色が見え、透き通った表現が可能です。
アクリル絵の具は小学校の時に使った人も多い絵の具です。
重ね塗りをしても下の色が見えることはありません。
マットな質感のアクリルガッシュ、水彩に近い質感のアクリルカラーがあるので、自分の描きたいイラストに合わせて絵の具を変えると良いですね。
コピック(アルコールマーカー)は、トナーインクを溶かさずに使えるので、塗り絵のように線だけあるイラストに色を塗る場面で大活躍できます。
コピック(アルコールマーカー)は、インクがなくなったら詰め替えできるものと詰め替えできないものがあるので、購入する際はどちらが自分に合っているかを考えてから購入すると良いでしょう。
デジタルのイラストを描くために必要な道具
デジタルイラストを描くためには、パソコン本体・モニター・ペンタブ・イラストソフトが必要になります。
パソコン本体はメモリ容量が8GBあれば十分ですが、メモリ容量が少ない場合は購入も視野に入れると良いですね。
パソコン
パソコン本体はWindowsでもMacでもどちらでも構いません。
メモリの容量は8GB以上のものを選ぶと安心です。
モニターサイズは20インチ以上が疲れにくくイラストを描くにはお勧めです。
パソコン本体の他に、アナログで描いたイラストをパソコンに取り込むためのスキャナがあると、「線画はアナログで」「描き修正や色塗りはパソコンで」等の応用が効くので便利です。
また、マウスやキーボード等はもともと持っているものか、購入したパソコンについてきたもので十分使用できます。
ペンタブ
デジタルイラストを描くにはペンタブは必須アイテムです。
ペンタブにもさまざまな種類があるので、迷ってしまう場合にはWacom製品がお勧めです。
『Wacom Intuos Small』は購入すると付属アプリケーションに『Corel® Painter® Essentials™ 7』『Corel® AfterShot™ 3』『CLIP STUDIO PAINT PRO』の三つがあり、この中からお好きなものを二つ選ぶことができるのでとてもお得です。
Wakomは液晶タブレットも取り扱っているので、液晶タブレットでもペンタブレットでも、まずは試し描きのできるお店で描き心地を確認してから購入すると安心です。
イラストソフト
イラストソフトにはメジャーなものがいくつかあり、『Adobe Photoshop』『CLIP STUDIO PAINT』『ペイントツールSAI』はとても人気のあるイラストソフトです。
中でも『CLIP STUDIO PAINT』シリーズはプロも使用しているイラストソフトです。
ご紹介した三つのソフトすべてに試用期間があるので、気に入ったものがあれば製品版を購入すると良いでしょう。
まとめ
以上、『イラストを描くために必要な道具』について解説しました。
アナログでイラストを描く絵の具やアクリルマーカー等は、セット売りのものがお勧めです。
使っているうちに「この色が足りないな」と思えば後から買い足すこともできるので、まずはセット売りになっているものを購入しましょう。
デジタルイラストに必要な道具は、どれも高価なものばかりなので予算をきちんと決めて、自分の描きたいものや何をめざすのかをはっきりさせておくと良いですね。