DTPデザイナーになるには？独学OK？進路や資格を解説
DTPデザイナーとは、雑誌やチラシ等の印刷物を読みやすく、美しく編集する仕事です。
今回はDTPデザイナーをめざす人にぜひ知ってほしい、選ぶべき進路や必要なスキル・資格、仕事内容等の情報をまとめました。
未経験から独学でDTPデザイナーをめざす時の注意点も紹介します。
DTPデザイナーになるための進路
DTPデザイナーになるには、まずデザイン系の専門学校や美術大学で必要なスキルを身につけます。
デザイン系の専門学校や美術大学では、DTPに必要なツールの使い方だけでなく、デザインの理論や知識についても学べます。
そのため、DTPデザイナー以外にもグラフィックデザイナーやエディトリアルデザイナー等の仕事をめざせる可能性も。
卒業後は、広告代理店や印刷会社、デザイン制作会社等で活躍できます。
企業で経験を積んだ後、独立してフリーランスになるキャリアもあります。
DTPデザイナーに必要なスキルと適性
DTPデザイナーに必要なスキルは、主に次の二つです。
・デザインスキル
レイアウトや配色のルールといった、デザインの基本的なスキルが求められます。
・デジタルスキル
DTPデザイナーには、“Photoshop”と“Illustrator”等デジタルソフトの操作スキルが必須です。
冊子のDTPを担当することもあるため、“InDesign”の操作スキルも身につけることをお勧めします。
またDTPデザイナーは、レイアウトを数mm単位で調整するといったこまかい作業を行うため、几帳面な人が向いているでしょう。
DTPデザイナーにお勧めの資格
DTPデザイナーになるには、特別な資格は必要ありません。
ただし、次のような資格があれば就職時やスキルアップに役立つでしょう。
・DTP検定
・DTPエキスパート
・Illustrator®クリエイター能力認定試験
・Photoshop®クリエイター能力試験
未経験からDTPデザイナーになるには
DTPデザイナーになるには、最低でも“Photoshop”、“Illustrator”、“InDesign”のスキルは必要です。
実務経験がなくても、上記のスキルさえあればDTPデザイナーになれる可能性はあります。
言い換えれば、「スキルが全くない」という意味での未経験では、DTPデザイナーになるのは難しいということです。
そのため、まずはデジタルソフトの操作スキルを身につける必要があります。
デジタルソフトの操作スキルは、独学でも身につけることはできます。
ただしDTPデザイナーになるにはデジタルスキルさえ身につければ良い訳ではなく、デザインの基礎を学んだり、実際にデザイン制作をしてプロに添削してもらったりすることが大切です。
未経験からDTPデザイナーになるには、独学よりも学校でしっかり学ぶことをお勧めします。
DTPデザイナーの仕事内容
DTPデザイナーは、雑誌やポスター、チラシ等の印刷物のレイアウトを整えたり、画像処理を行うのが仕事です。
大切なのは、読者にとって読みやすく、美しい印刷物にすることです。
仕事の流れ
では、DTPデザイナーの仕事の流れを紹介します。
1.打ち合わせ
クライアントとの打ち合わせで、印刷物の内容やテーマをヒアリングします。
2.ラフの制作
打ち合わせをもとにラフ案を制作。
ラフを見せて再度クライアントと打ち合わせをし、デザインの方向性を決定します。
3.デザイン制作
DTPソフトを使い、デザインを制作します。
分かりやすい情報を意識し、画像と文字のサイズや配置のバランスを調整します。
4.試し刷り
印刷会社にデザインデータを渡し、試し刷りをします。
版ズレや色味をチェックし、クライアントに修正確認を行います。
5.校了
修正が完了し、本番の印刷に入っても問題ない状態（校了）になったら、印刷をかけます。
グラフィックデザイナーとの違いは？
DTPデザイナーと似た仕事で、グラフィックデザイナーがあります。
グラフィックデザイナーは印刷物のロゴ等のグラフィックを担当するのに対し、DTPデザイナーは印刷物全体のレイアウトを担当します。
ただしグラフィックデザイナーの仕事とDTPデザイナーの仕事を兼務しているデザイナーも多く、明確に区別するのは難しいでしょう。
DTPデザイナーの年収
DTPデザイナーの平均年収は、300万円〜350万円程です。
DTPデザイナーは20代〜30代が多いため、同年代の平均年収と比べてみましょう。
日本の20代の平均年収は296万円、30代は409万円なので、20代のうちは平均と同じくらいか、やや高い収入が得られる可能性があります。
30代になると平均を下回りますが、DTPデザイナーの経験を生かし、アートディレクターやWebデザイナー等にキャリアアップすることで収入アップが望めます。
まとめ
DTPデザイナーになるには、デザイン系の専門学校や大学で勉強するのがお勧めです。
独学の場合、デジタルスキルを身につけることは可能ですが、デザインスキルを身につけるのは難しいと言えるでしょう。
学校ならプロからデザインの基礎を教わり、制作物を添削してもらえるというメリットがあります。
イラスト専門学校の中には、DTPやデザインの知識を学べるところも。
デザインスキルとイラストを描くスキルを掛け合わせて、仕事の幅を広げて活躍できるDTPデザイナーをめざすのも良いでしょう。
